アパレル業界に新しい時代がやってきました。それは「デジタルファッション」です。
すでに若い世代は、当たり前のようにアバターにファッションを購入していることをご存知でしょうか。
ここでは、デジタルファッションを、新たなビジネスチャンスと考えているかたに向けて、メタバースとデジタルファッションの関係性と、アバターにファッションを着せるイメージについてご紹介していきます。
頭の中にひろがるファッションイメージがあるものの、現実世界で着るには難しいと感じているデザイナーや、作るためにコストがかかり、自分の想像の中で終わっているという人たちに、自分のイメージを世界に羽ばたかせる新しい時代が来たといっても良いのではないでしょうか。
では、早速デジタルファッションの世界を見ていきましょう!
世界でデジタルファッションはどれほど産業化しているのか
仮想空間やメタバース内でのアバター用の衣類やアクセサリーが、実世界でのファッションと同じくらい重要視されてきているため、デジタルファッションの産業化は進んでいると考えて良いでしょう。
え?
そんなに重要視されているの??と疑問に感じた方(私も含め)、これは世代的なものかもしれません。
世界的に見ると、市場規模は2022年に2億3,296 万米ドル。2031年には10億1,023万米ドルに達すると予測されています。
しかし日本では、実際にメタバース市場に切り込んでいる企業は3%程度とあまりにも低いです。
つまり、デジタルファッションに興味があっても、実際に購入をするとなると、海外のブランドから購入する状態となっているのがわかりますよね。
アメリカに拠点を構える「Roblox(ロブロックス)」(個人や企業が開発したゲームを楽しめるサービス)によると、自分のアバターのファッションに対し、毎月10ドル程度であれば予算をかけても良いというアンケート結果が出ています。
Robloxの利用世代は10代が多く、若い世代のアバターへの投資にあまり抵抗がないことがうかがえますよね。
では、日本ではどうなっているのでしょうか・・・。
日本はデジタルファッション開花にぴったりの場所
これは、Dani Loftus(ダニ・ロフタス)さんという、デジタルファッションプラットフォーム「DRAUP(ドロップ)」を立ち上げた、デジタルファッション業界で有名な人の言葉です。
その彼女が日本がデジタルファッション開花に良い場であると話したことが記事などでも見ることができます。
理由は、日本がファッションや文化、アニメ、マンガやアイドル、ゲームなど、ファッションと先進的な技術において、とても有望な国だと考えているからです。
確かに、日本の文化や技術は世界にも大きな影響を及ぼしていますよね。
その中には、ファッションに通づるものも複数あります。
つまり、今、日本でさほどデジタルファッションにスポットが当たっていなくとも、今後メタバースやアバターに大きくスポットが当たった時に、飛躍的に伸びていく可能性が日本には大いにあると考えても良いのではないでしょうか。
日本人は、自分に合う合わない服や、TPOなどを重視して、あまり自分の個性を発揮するファッションを身につけない傾向が多いですが、アバターやメタバースの世界においては、自由に発想を飛躍させ、さまざまなファッションを楽しむことができますよね。
そういう意味でも、日本でデジタルファッションブームが来る可能性は大きいと思われます。
ただ、現状は、日本の10代がアバターに費やすファッションの金額がさほど多いものではなく、日本のファッション関係の企業も、ほとんどメタバースへの参入を行っていないことから、どのタイミングで爆発的にこの業界が日本で動くのかは、まだ予測不可能かもしれません。
もちろん、今の段階から将来を見据えて一手を打っておくことは、メタバースマーケティングの視点からも非常に効果的なのではないでしょうか。
VRchatで使えるアバターと洋服のサービス
メタバースのデジタルファッションの可能性を感じたところで、実際に、アバターを作ってファッションを楽しんでみなければ実感がわかないですよね。
では、世界規模で数百万人とも言われるメタバース空間「VRchat」で実際にアバターを作って、洋服を着替えさせてみましょう。
VRchatでは、アカウントを作成してまもなくはロボットしか使えず、アバターの楽しみは皆無に等しいです。
私のアバターはまだこんな状態で、これに服を着せる気などおこりません。

なので、さまざまなサービスでアバターを無料で作成できるのでそのサービスをご紹介しますね。
pixiv運営の「BOOTH」では、VRChat向けの3D制作物が無料から有料まで販売されています。
無料で利用できるものもあるので、まずはそちらを選んでアバターを試して見るのも良いですね。
自分で作りたい場合には、エストニアの企業「Wolf3D」運営の「Ready Player Me(レディプレイヤーミー)」などが良いかもしれません。
こちらは、パーツを全て自分で選べるので、独自性があって嬉しいですよ。
ちなみに、こちらも無料な上に世界的有名企業とも連携しているので安心です。
私の作成したアバターはこちらで、VRchatで利用できる形式でダウロードが可能です。

さらに、自分で作成した服を着せることもできるようなので、デジタルファッションにふれる機会として、ぜひチャレンジしていただきたいです。
まとめ
デジタルファッションは、メタバースにより生まれた新しいファッション業界の形と考えても良いでしょう。
頭の中のファッションイメージを、メタバースの世界で実際に色々なアバターが着られる洋服にデザインするとなると、デザイナーにとってもやりがいがあり、素晴らしい業界になりますよね。
また、その業界が生まれたばかりであることや、参入企業が少ないことから、今から誰にでもチャンスがあると考え良いと思います。
日本で、いつ、どの程度の市場が生まれるのかは不明ですが、世界的に見るとデジタルファッションデザイナーになりたいと考えている人も増えつつあることや、バーチャル空間の市場がひろがっていくことを考えると、先手を打ち着手していくことも、大いなる一歩となるかもしれませんよね。
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